山本がnoteに興味深い記事を見つけてきたので、今日はその話。
この記事の筆者の田中さんは、第25回都市環境デザインフォーラム「日本のまちに座るー公共空間を豊かにするデザインー」に基調講演されたのですが、その時のお題に沿ってこの「まちに座る」を調べるうちに、どんどんのめり込んだそうです。
そんな彼が見つけた100年前にはじまるある「ベンチ」によって試みられたまちづくりのお話です。
アメリカ、フロリダの西海岸にあるセント・ピーターズバーグという街のとある不動産屋さんが、街全体には人がいるのに、自分の持つ不動産の足元の人の流れがまばらなこと、通りがかる人が座る場所を探していることに気づき、ベンチを50個置いたところ、周辺エリアから自分の不動産に人々が溢れるようになったそうです。
これを機に真似る人がどんどん街中に増えて「グリーンベンチの街」に。やがて7000ものベンチになり、地元のみならず、全米から観光客が訪れる街になったそうです。
街に溢れる人々には特に目的があってベンチに座っていたわけではなく、ベンチが生み出した多様なコミュニケーションで様々な営みが生まれたことに価値があり、そこから生まれた多様性を受け入れる許容さがシビックプライドになったというエピソードも素敵ですよね。まさにここ最近のSDGzの事例づくりとしても役立ちそうです。
確かに横浜でも大桟橋や山下公園のように観光名所ってベンチ効果も相まって、いつも混んでますもんね。街のデザインも「座りたくなる」という人の無意識に寄り添う動線作りが重要なんですね。
こういう時代こそ、取り組んでほしいテーマです。
やはり本当に良いデザインとは「無意識に寄り添う」んですね。どんなデザインも一緒です。