お会いしたことがある方は、おわかりになると思うのですが、私はちょっと骨格が特徴的で既製品のジャケットやシャツのサイズが見つからないことが多く、いつもいつも途方に暮れております。
例えば、シャツは首に合わせると身幅がやたらデカかったり、ジャケットも胸で合わすと肩が落ちちゃったり。もう自分の欲しい生地やデザインの服がジャストサイズで見つかるのは奇跡。といった感じで見つけるのが大変。
そんな中、事務所のすぐ側にテーラーがあるのですが、通るたびに気になる生地がずらりと置いてあり。。。なんだか、テーラーって敷居が高いし、何より値段が高そうだなーー。とずっと遠巻きにして見ていたのですが、ある日横浜まで遊びに来てくれた友人と「いいよね。いいよね。」とガラス越しに眺めていたら。元気よく「どうぞ中にお入りください!!」と佐藤テーラーの加藤さんが中に招き入れてくれ、仕立てのコンセプトや生地選びのコツなどを丁寧に説明をしてくれました。仕立てはとても奥が深いし面白い。
丁度、家族のハレの日が近かったこともあり、試しに自分用に一着作ってみたところ、総毛芯で丁寧な仕立て、ジャストサイズで自分が欲しかった生地のジャケットが見事に仕上がりました。大満足。既製品とほぼ同じ金額か、ややお手頃な金額。(もちろん生地によります)しかもフォルムはイタリア。
大量生産の商品の良いところも、もちろんありますが、中抜きが色々と入り上代が上がっているので、実は適正価格ではないこともしばしば。ところが佐藤テーラーさんは工場直営のテーラーなので、すべて一気通貫して自社で運営されております。大量生産大量消費時代はもう終わりにして、ハレの日やご褒美に自分だけの一点ものを作る。「自分用にあつらえて長く着る」の時代に戻るのかもしれませんねー。なによりテーラーの方と会話しながら作るのが本当に楽しい。
ちなみに私はお昼休みに、ふら~っと加藤さんのところに遊びに行けるほど気軽に入れるようになりました。もちろんそんな頻繁に作れませんが、生地の話をしてるだけであっと言う間に時間が過ぎてしまいます。
みなさま佐藤テーラー馬車道店の加藤さん、どうぞよしなに!とっても丁寧にいろんなことを教えてくださいます。